2016年8月7日
今回はトヨタ自動車さんが主催する、空気の流れを勉強するイベントに行ってきました。
場所は東北大学工学部にある「カタールサイエンスキャンパスホール」という場所。地下鉄東西線の青葉山駅から歩いて数分の場所にあり、今回初めて訪れました。
このホールは数年前、東日本大震災の復興支援プロジェクトとしてカタール国の支援によって作られたそうです。
被災地の復興のため次世代を担う子供たちへの教育を行う場所として、特に科学への興味を喚起することを目的として建設されたとの事です。
今回のメインテーマは「空力」といって、車が走行するときに発生する空気抵抗を減らす方法について勉強しました。
同じエンジンの車でも、空気抵抗を減らす事で燃費がものすごく変わるため、車を設計するときに空気の流れをうまくコントロールする事が重要なんですね。
まずは実験装置を使って、車の周りに発生する空気の流れを観察します。
空気自体は目に見えないので、ドライアイスを使って空気の流れが目に見えるようにして実験しています。
いろいろな形状の車両模型が準備されていて、それぞれ実験しながら空気の流れが違うことを確認していきます。
トラックのような形状だと空気抵抗は大きくなりやすいけど、車の先に尖った部品を追加してみたら、空気の流れが滑らかになりました。
どのような形状だと空気抵抗が少なくなるのかを考えながら、子供達が車の模型を作っていきます。
できあがった模型を使って空気抵抗を測定していって、誰が一番空気抵抗の少ない車を作ったかを決めるコンテスト形式で製作。面白い企画ですね。
授業を行っているのはトヨタ自動車さん。専用の測定マシーンで正確な数値が出てきそう…。
まずは練習用マシーンを自分の発想だけで製作。
模型の中には居住空間として立方体の積み木を入れなければならず、最高高さは全員同じになるようになっている。
これは息子が製作した1台目。斬新なシルエットですね…。私にはどっちが前なのか良く分からないが、息子に聞いてみると向きはきちんと考えて製作されているらしい。
この形状だと、車の下に空気が溜まっちゃうんじゃないのー?
空気抵抗測定マシーンに車の模型を入れて一定の空気の流れを作り、そのときに車が風下に移動しようとする力をはかりで測定する。
空気抵抗が小さいほど車は流されにくくなり、数値は小さくなるのだ。
息子の練習マシーンは平凡な数値で終わり、作った模型を見てもらいながら空気の流れや改善点について教えてもらう。
参加者全員の作品を1台1台検査しながら、丁寧な説明をしてくれる。最初の測定値はあまり良くない方が勉強になりそうなカリキュラムになっています。
居住空間と同じ高さの部分は最小限で良く、その高さに向かって滑らかな曲線を描くという事と、居住空間を少し前よりにして後ろを長く作る「さんま形状」がいいらしい。
指導された内容をもとに、本番用の2台目車両を作ります。コンテストは1回目の測定値は関係なく、改善した2回目の測定値で順位を決定するらしい。
できあがった人達が、次々と2回目の計測に入って記録されていく。
息子が作った2台目の測定。
あれ?「さんま形状」がいいって言われてなかったか(笑)?
教わった形状と随分違うような気が…。
言われていたのと全然違う形だったのでダメダメなんだと思っていたら、測定した段階で19人中3位と大健闘。でも残り6人もいるよ…。 表彰は3位までだと言っていたから微妙だなー!
息子に「なんで教わった形状で作らなかったのか?」聞いてみたら、教わった事を考えながら自分の考えも組み合わせた結果、この形状に辿り着いたそうです。
残りの子供達が測定に入り、息子は残念ながら5位に転落…。
最後にいろいろな形状の車について詳しく解説して頂き、空気抵抗の奥深さを改めて勉強しました。
今まで我が家が参加した科学イベントでは空気の流れをテーマにしたものは非常に少なかったので、今回のテーマは新鮮でした。
また「カタールサイエンスキャンパスホール」に足を運んでみようと思います。参加された皆様、おつかれさまでした!
場 所 | 東北大学・カタールサイエンスキャンパスホール |
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費 用 | 無料 |
駐車場 | 構内利用可能 |
その他 | サイエンスコミュニティのHPで募集していたので申し込みしました。エントリーには会員登録(無料)が必要です。 |